2024.04.05columnTextile Story vol.4「YOORYUU」
プランテーションのものづくりで大切にしている「心地よい質感と肌触りのテキスタイル」。
その上質なテキスタイルは、それぞれの分野のプロが携わり丁寧につくり上げることで生み出されます。
今やPlantationの定番として毎シーズン登場する「YOORYUU(ヨーリュー)」。
糸に強い撚りをかけ表面にシボをつくった伝統的な織物=楊柳を、プランテーションならではの発想で着て心地よく、楽しいシリーズとして進化させました。そんな、プランテーションの想いのこもったテキスタイルをご紹介します。
滋賀県北西部に位置する滋賀県高島地域。江戸時代から「高島ちぢみ」と総称される「綿楊柳」・「綿クレープ」と呼ばれる薄手の衣料向け綿織物生地の産地としてその名を馳せてきました。
「高島ちぢみ」は通常の平織りに比べ、ヨコ糸に強撚糸という強く撚りを加えた糸を用いて縦方向に筋のようなシボを織り出した素材。このシボにより、肌と生地の間に一定の空間が確保され、肌離れよくさらりとした爽やかな肌ざわりになるのが特徴で、ステテコなど高温多湿な日本の春夏衣料素材として重宝されてきました。
プランテーションでは、多くのテキスタイルにおいて糸の撚りから織り・加工までをオリジナルでつくっています。YOORYUUもこの高島地域において、糸の整経から織り、エンボス加工、最後の整理まで、すべての工程をひとつの地域で行うことでできあがってきています。このような産地の取り組みは、プランテーションにとって大切な存在になっています。
プランテーションのYOORYUU、YOORYUU Tは、織りあがってから凸凹のあるロールの間を通し上下から強く圧縮してシボの跡を付けるエンボス加工を施したもの。
エンボス加工を施さない「自然シボ」という手法もある中で、あえて均一性が出るエンボス加工を選ぶことでつくられるモダンな素材感を大切にしています。
定番のYOORYUUは「波シボ」という波を打ったようなシボが特長的な素材。
今シーズンから登場するYOORYUU Tは「ピケ楊柳」という縦に均一でまっすぐな細い畝のようなシボが特長的な素材。
そうすることで生地に適度な張り感と、天然素材でありながらプリーツのような弾力がうまれ、バネのようなリズミカルな動きをうみ出しました。
デザインされたシルエットを維持しつつ、動くたびにリズミカルに上下する様や、光を程よく通す素材感が相まって独特な雰囲気を持つモダンな一枚となっています。
日本の丁寧な技術だからこそ、温もりのあるテキスタイルに。ぜひ、店頭でご覧ください。