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2024.03.01columnTextile Story vol.2「サシコマンガンドット」

プランテーションのものづくりで大切にしている「心地よい質感と肌触りのテキスタイル」。その上質なテキスタイルは、それぞれの分野のプロが携わり丁寧につくり上げることで生み出されます。
世界で唯一、新潟・見附の職人だけが手がける「マンガン染」と日本に古くからある伝統的な刺繍「刺し子」を組み合わせて生み出された「サシコマンガンドット」。伝統的な手法を駆使し、全く新しいモダンな表情を持つプランテーションならではのテキスタイルをご紹介します。

高価になってしまう「織り絣」に対してもっと気軽に「絣」を楽しんでほしいという思いから大正初期に新潟・見附で誕生した、染めで「絣」を表現した技法「マンガン染め」。鉱物であるマンガンを溶かした水溶液に、かせにした糸を浸け込み、その糸を生地に織り込み、中和剤をかけ、酸化を促すことにより、マンガン糸の部分のみ色が変化をし、染めで絣のような繊細な表情のテキスタイルが誕生します。

マンガンを溶かした水溶液に浸して糸を染めます。空気に触れることで徐々に茶色く発色するため、職人の卓逸した感覚と技術が必要になる大事な工程です。

1枚の生地を制作するのに、糸の整経から、織りの工程、また染めや加工の工程まで、複数の工程を経て1枚の生地が誕生します。
そのすべての工程を1つの工場でできるのは、日本では少なくなってきてしまっています。糸からオリジナルでテキスタイルを制作し続けているプランテーションにとって、このようなテキスタイル工場は大変貴重な存在です。

日本に古くからある伝統的な刺繍「刺し子」。主に東北地方などで厳しい寒さを凌ぐため、衣服の補強や保温のために重ねた布を縫ったのが始まりと言われています。 先染めの織りで表現したサシコステッチを施した生地に酸化(黒く染まる)、もしくは中和(白く色が抜ける)をさせる溶液をドット柄にプリントをし、複雑な伝統技法を組み合わせることで、プランテーションらしいモダンな印象のテキスタイルが完成します。

中和剤をプリントする際に、職人の手作業により生地におがくずを付着させ、布の間に空気を含ませ、その空気が糸色の変化を促進させ、また布の移染も防いでくれます。職人の知恵と工夫が詰め込まれています。

伝統的な技法を用いて生み出された熟年の職人による知識と技術、またプランテーションの企画の発案により生み出されるテキスタイルは、他にない全く新しいテキスタイルを毎シーズン誕生させています。日本の丁寧な技術だからこそ、温もりのあるテキスタイルに。サシコステッチとリズミカルなドット柄が複雑な伝統技法と合わさることでモダンな印象に仕上がったテキスタイルをぜひ、店頭でご覧ください。

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